By Mitsue Finch Uchida
3月と言えばおひな祭り。。。
激寒な2月もいつの間にかどこかへ、、でもまだ冷えが続く今日この頃、皆さまお元気でしょうか。ロックダウンのロードマップとやらも発表されましたが、これからまた手が入るので、今後どのようになるかまだまだ油断ができませんね。気を緩めずに頑張りましょう!
3月、桃の節句というも言われる「ひな祭り」がやってきます。女の子のお祭り、私も子供のころ、人形さんの鼻をネズミに噛まれた古いお雛様を出して飾った記憶があります。
そしてこのロンドン、我が家でも娘の28年物のマンションサイズのお雛様を飾りました。早速、猫君がポーズをとり、男の子のですがジェンダーフリー(前号にちなみ)でお祝いし、楽しんでいます。美味しいもの、綺麗なものは何でもやはりいいですね~。猫君も!
ひな祭りはどうして3月3日なの??
そもそも古代中国の陰陽道では、1・3・5・7・9の奇数が重なる日に、お供えやお祓いをする風習があったようですね。3月3日の上巳(じょうし)、5月5日の端午、7月7日の七夕。。。日本では平安時代に年中行事になり、江戸時代には少し変化して「五節句」という幕府公式の祝祭日になり、わりと大事な祭日で、賑やかなお祭りの雰囲気だったそうです。節句にはもともと男女の区別はないのですが、菖蒲を「尚武」にかける端午の節句に対し、上巳の節句は優雅な女の子のお祭りとして楽しまれるようになったようですね。
お公家さま風のひな人形はどこから?
節句とは別に、日本の公家には「ひいな(ひな)遊び」という幼い女の子の遊びがあり、この言葉は源氏物語などにもちょくちょく出るようで、人形を使ったおままごとのようで、江戸時代には公家の女性が、権勢を誇る武家にお嫁に行くことがしばしあり、嫁入り道具としてひな人形が武家社会に持ち込まれたようです。
公家風のみやびな香りを漂わせる「ひいな遊び」は、武家や裕福な町人の間で流行。段々と上巳の節句と結びついて、ひな人形を楽しむ習慣が生まれたようです。
八代将軍徳川吉宗のころには、バブルのような経済を背景に、豪華絢爛で大型のものが流行ったそうですね。
桃の花の意味は?
旧暦の3月3日といえば、現在の3月上旬から4月中旬で、ちょうど桃の花が咲く春らんまんの季節で、上巳の節句は「桃の節句」とも呼ばれ、桃の木は、中国では病魔や厄災をよせつけない不老長寿の仙木とされ、節分にも桃の木の弓で鬼を追い払う儀式があったほど。桃はとても縁起のいい植物なのだそうです。
雛人形はいつから何いつまで飾るの?
立春(2月3日ごろ)がひとつの目安ですが、二十四節気の雨水(2月18日ごろ)に飾ると、良縁に恵まれるとも言われています。水は命の象徴であり、豊穣や子孫繁栄につながるのだとか。遅くとも1週間前までには飾りましょう。あわてて前日の3月2日に飾るのは「一夜飾り」といって縁起が良くないとか。。。
3月中旬までの天気のいい湿気の少ない日に片付け、人形に湿気を残さないのがポイントとか。啓蟄(3月5日ごろ)の日に片付けるのがいいという言い伝えもありますが、3月4日に片付ける必要はないようで、因みに私の田舎では、旧暦の4月3日がひな祭りなので、平気で4月5日頃まで飾っています:)
ひな祭りに用意する食べ物
1) ハマグリのお吸い物
ハマグリの貝殻はもともと対だったものだけがぴったり合い、貝合わせなどの遊びで使われたことから、一生添い遂げる仲の良い夫婦にちなんでいます。ハマグリの旬は2~4月ごろで、ちょうどひな祭りの時期のようです。こちらではClamがですが、日本のように大きくはなく、ボンゴレスパゲッテイ―ですね!
2) ひし餅
植物のヒシ(菱)は、水面に拡がって繁ることから、ヒシ形は成長や繁栄のシンボルとして、桃の節句のひし餅には、女の子の健やかな成長と豊かな人生への願いが託されているとか。。。
3)ひなあられ
上のひし餅を、外でも食べやすくするために砕いて焼いたのが「ひなあられ」の発祥らしく、関東地方ではお米の形のままの「ポン菓子」とかも一般てきとか。。
4)ちらし寿司
お祝いごとに提供されていた「なれ寿司」が、そのうち「ばら寿司」へと、そして彩りの良い「ちらし寿司」となったようですね。
・エビ:腰が曲がるまで長生きで!・レンコン:遠くまで見通せるように!・豆:健康でマメに働けるように!!
色とりどりの具材にはこんな願いが込められているようで、面白いですね。正月の御節にも其々の料理に意味がありましたね。
さて、3月の俳句。。。
「三月の 芽吹き匂いし パーヒューム」
何だか3月と聞いただけで気が晴れて明るくなるのは皆さんも一緒でしょうか。ときめく!春をお迎えください!