英国で働く ~税金の基礎知識~

英国の税制

Bank of England, London

英国の税制は累進源泉課税(PAYE)方式です。企業で被雇用者として勤務される場合、日本と同様に所得税、国民保険料(日本の保険料、年金に相当)は毎月給与所得から差し引かれて雇用主が納付します。フリーランスなど自営業(Self-employed)の場合は、年度末にご自身で確定申告を行い納税します。累進課税ですので、給与によって支払う税金は異なってきます。おおよその金額を調べるサイトなどもありますので、目安として活用いただけます(但しあくまで目安ですので、必ずしも正しい金額とは限りません) 

働く際に必要な手続き

英国で税金を納付するには、National Insurance Number(NI番号)を取得する必要があります。これにより、歳入税関庁(HMRC)から個々に適用される税金コードが発行され、それに基づいて税金の計算がなされます。NI番号の取得の流れはNational Insurance Application Lineへ連絡→質問事項に回答して面談アポイントメント→面談→番号取得 となります。時期にもよりますが、取得までに1か月~2か月程度かかることもありますので、英国に到着されたら手続きを開始されることをお勧めします。※就業する前にNI番号が取得できていない場合でも就労は可能ですが、その場合はEmergency Tax Codeという応急的なコードが適用されます。通常こちらは税率が高くなっていますが、NIを取得後に調整されて還付されます 

税金に関する書類

英国の会計年度は4月6日~翌4月5日になります初めて英国で就労される方、もしくは以前勤務していたが年度内では初めて就労される方は、新しく就業する際にHMRCへ提出するStarter Check Listを記入いただきます。その他の書類には主に下記があります

  • P45:離職時に雇用主から発行されます。こちらは年度内(4月6日~翌4月5日)でのそれまでの所得、税金額、また税金コードなどが記載されています
  • P60:年度内に支払われた所得と納税額の総額が記載された書類で、税金還付申請を行う際に必要となります

税金還付

被雇用者として一社で勤務されている場合、通常年度内での過払い/未払い税金に関しては自動的に調整が入り、その場合通常よりも少なく/多く課税されることになります。英国を離れる場合、税金還付は課税年度内いつでも行えます。税金はそれぞれの状況により異なり、また個人情報の為、本人にしか情報開示がされませんので、詳しい情報はHMRC、また個別でお問い合わせください